今から学び始めるならどの言語がいいの?
こういった疑問に答えます。
・主要プログラミング言語の徹底比較
・目的別おすすめプログラミング言語
これからプログラミング学習を始めてみようと考えている人にとって、どの言語から学ぼうか迷いますよね。
なので今回は、主要なプログラミング言語を特徴からできることなど徹底的に比較したいと思います。
プログラミングに興味のある方や、実際に学習していこうと考えている方は、参考にしてみてくださいね。
それではさっそく見ていきましょう。
テーマ別プログラミング言語ランキング
まずは、テーマ別にプログラミング言語ランキングを見てみましょう。
今回紹介するランキングのテーマは、「人気」、「年収」、「求人割合」の3つです。
人気プログラミング言語ランキング
まずはどの言語が1番使われていて人気なのか見ていきます。
日本と世界でも比較してみましょう。
日本の人気プログラミング言語ランキング
日経×TECHが行った「プログラミング言語実態調査」の結果から、プログラミング人気言語ランキングは次の通りです。
第1位は、C言語ですね。
詳しいことはあとで説明するのでここでは割愛しますが、かなり歴史のある言語で現在も根強い人気があります。
第2位は、Pythonです。
最近流行っているAIやデータ分析に利用されていて、近年ますます人気の言語として上位に選ばれています。
第3位は、JavaScriptです。
一般的にJavaScriptは、WebシステムやWebアプリのクライアント側(フロントエンド)の開発に使われるプログラミング言語です。
8位に「HTML/CSS」がランクインしていることから、ITエンジニアが開発するシステムの多くに何らかのWeb技術が用いられていることがわかりますね。
世界の人気プログラミング言語ランキング
オランダのTIOBEという会社は、複数の検索エンジンの検索結果を集約し、話題になっているプログラミング言語を毎月ランキング形式で掲示しています。
2021年5月のランキングTOP10は、次の通りです。
第1位は、日本と同じでC言語ですね。
第2位は、Pythonですね。
日本同様に高い人気度であることがわかります。
第3位は、Javaです。
日本では6位に入っていますが、JavaはOSに依存しないで開発ができるという点から、世界的にも人気を集めています。
プログラミング言語別年収ランキング
次に、プログラミング言語で年収が高い順のランキングを見てみましょう。
大手ハイクラス転職サイトを運営する「ビズリーチ」が発表したプログラミング言語別年収ランキングは、次の通りです。
第1位は、Goがランクインしました。
Googleが開発した比較的新しい言語です。
Go言語を扱える人がそんなに多くないので、人材価値も高くなり年収も高いです。
第2位は、Scalaです。
ScalaもGo言語同様に比較的新しく、年収も高めに設定してあることが多いです。
第3位は、Pythonです。
やはり近年のAIの発達、ブームに乗って需要も増加しています。
第4位以下も、ランキングの通りです。
参考にしてみてください。
とはいえ、これは2018年度のランキングなので、少し古いです・・
最新のランキングが発表され次第、更新しますね。
プログラミング言語別求人案件割合ランキング
最後に、IT・Web業界の転職エージェント「レバテックキャリア」が調査した、プログラミング言語別求人案件ランキングを見てみましょう。
第1位は、Javaです。
Java求人は、全体の約35%を占めていて、求人数はダントツです。
第2位は、PHPです。
PHPも安定して求人数が多いです。
第3位は、Pythonです。
PythonはやはりAI需要の影響で年々求人数も多くなってきています。
主要プログラミング言語の徹底比較
それではさっそく主要プログラミング言語を比較してみましょう。
今回比較するプログラミング言語は、次の10個です。
②:JavaScript (Jquery)
③:C/C++
④:PHP
⑤:Python
⑥:Java
⑦:Swift
⑧:Ruby
⑨:Go
⑩:R
それぞれの言語によって習得難易度も違いますし、向き不向きなどもあります。
作ってみたいサービスやシステムがある方は、必要となる言語をあらかじめ調べてから学習した方が、より効率的です。
まだ特に決まっていない方でも、言語によってどんなサービスが作れるかを知っていれば、方向性を決めるときにも参考になると思います。
それでは一つずつ見ていきましょう。
①:HTML/CSS
まず1つ目は、「HTML/CSS」という言語です。
こちらはプログラミング言語というよりはマークアップ言語と言われていて、どんなWebサイトやWebアプリを作るにしても必要となる基礎的な言語となっています。
それぞれの役割としては、HTMLはWebサイトの表示要素や構造を記述する言語で、CSSはその記述した要素を元に見た目やデザインを制御する言語です。
HTML/CSSは、コンパイルというプログラムの変換が不要のため、ブラウザとテキストエディタさえあれば作成できるので、初心者の方でも比較的簡単に扱うことができます。
HTML/CSSについては、別記事のHTML&CSS・JavaScriptとは?Webサイトを制作できるようになろう【初心者向け】でも詳しく解説しているので、興味がある方はぜひ見てみてくださいね。
②:JavaScript (Jquery)
2つ目は、「JavaScript」という言語です。
動的な振る舞いを記述する言語で、例えばポップアップを表示させたりクリックするとアニメーションが動くようにしたりできます。
JavaScriptは、Webサイトの表示面に関わる言語なので、HTML/CSSと合わせてフロントエンドとも言われています。
そしてそれらを扱うエンジニアのことを、フロントエンドエンジニアと言います。
ちなみに、ウェブブラウザ用のJavaScriptコードをより簡単に記述できるようにするために設計されたライブラリ、Jqueryというものがあり、こちらを利用するとより簡単にWebサイトに演出などを加えることができます。
JavaScriptについても、別記事のHTML&CSS・JavaScriptとは?Webサイトを制作できるようになろう【初心者向け】でも詳しく解説しているので、興味がある方はぜひ見てみてくださいね。
③:C/C++
3つ目は、「C言語」です。
汎用性が高く、自動車や鉄道、ロボット、IoT、ゲームなど様々な領域で使用されている言語です。
1972年にアメリカで開発された歴史の長い言語ですが、初心者には難易度が高くあまりおすすめはできないという意見もあります。
ちなみに、C言語から派生したものでC++という言語もあり、こちらはCに比べるとオブジェクト指向を取り入れているので初心者でも比較的入りやすいです。
C/C++でできること
・ゲーム開発
・ロボット
・組み込み系(電化製品など)
・ソフトウェア
C/C++の代表的な事例
・Linuxカーネル
・ほとんどの家電製品
初心者には少し難しい言語ではありますが、組み込み系やロボットなどを開発していきたい人にはおすすめの言語です。
④:PHP
4つ目は、「PHP」という言語です。
世界中に利用者が多く、日本でも多くのWebサービスで利用されている言語です。
PHPはWordPressでも活用されていて、PHPを習得すればWordPressの制作案件にも携われるので、フリーランスにも人気です。
比較的文法も簡単なので、初心者が1番最初に学習し始める言語としても人気が高いです。
PHPについては、別記事の【初心者向け】PHPとは?基礎知識とPHPがプログラミング初心者におすすめの理由でも詳しく解説しているのでよかったらぜひ。
PHPでできること
・WordPressなどのCMS
・Webアプリの制作(お問い合わせフォーム、決済処理、予約システム、ユーザー管理、SNSなど)
PHPの代表的な事例
・Wikipedia
・ぐるなび
・WordPress
初心者の方でも比較的簡単に習得できますし、案件数も多いのでおすすめです。
⑤:Python
5つ目は、「Python」という言語です。
Webサービスの開発から、近年話題のAI(機械学習・ディープラーニング)やデータ解析などの幅広い分野で利用されています。
ちなみに、YoutubeやDropbox、Instagramなどのサービスは、Pythonで開発されています。
文法は比較的簡単で習得しやすいので、初心者の方にもおすすめな言語です。
Pythonについては、別記事の【初心者向け】Pythonとは?特徴や人気の理由、おすすめの参考書を紹介で詳しく解説しているのでよかったらぜひ。
Pythonでできること
・スクレイピング
・データ解析
・人工知能の開発(機械学習やディープラーニング)
Pythonの代表的な事例
・Dropbox
・Pepper(ロボット)
特に、近年話題の人工知能やデータ解析などに携わりたい人は、Pythonを学習することをおすすめします。
⑥:Java
6つ目は、「Java」という言語です。
OSに依存しない汎用性の高い言語で、世界的に見ても人気があります。
業務用のソフトウェアやシステムに利用されることが多く、求人数も圧倒的に多いです。
また、Androidアプリ開発にもメインで利用されていたJavaですが、最近はKotolinという言語に切り替わりつつあります。
Javaでできること
・Androidスマホ向けアプリ向け開発
・ソフトウェア開発
・組み込み系
・業務系システム
Javaの代表的な事例
・Evernote
・楽天の一部のシステム
求人案件数も圧倒的に多いので食いっぱぐれることはまずないでしょう。
PHPなどに比べるとやや学習難易度は高いですが、Javaができれば基本的になんでもできると思います。
⑦:Swift
7つ目は、「Swift」という言語です。
Apple社が開発した言語で、主にiPhoneアプリ開発などに利用されています。
実は、iPhoneアプリの開発は、以前まではObjective-Cという言語が使われていましたが、徐々にSwiftに切り替わりつつあります。
Swiftでできること
・Webアプリ開発
・Webサーバー
Swiftの代表的な事例
⑧:Ruby
8つ目は、「Ruby」という言語です。
国産のプログラミング言語で、多くの教育機関で使われています。
読みやすく書きやすいので、初心者の方でも学習しやすい言語となっています。
Rubyは、「Ruby on Rails」というフレームワークを利用して開発されることが多く、実際に採用している企業もたくさんあります。
Rubyでできること
・オンラインショッピングサイト
・スマホアプリ開発
・スクレイピング
・ブログサイト
Rubyの代表的な事例
・Hulu
・クラウドワークス
・Airbnb
・クラウドワークスなど
⑨:Go
9つ目は、「Go」という言語です。
2009年にGoogleが開発した言語で、世界的にも人気が高く、ベンチャー企業から大規模なシステム開発の現場まで様々なところで利用されています。
シンプルでわかりやすく初心者の方でも比較的習得しやすいことから、近年人気が急上昇しています。
Goでできること
・Webアプリの開発
・コマンドラインツール作成
Goの代表的な事例
・pairs
・Talknote
今後も需要が増していくと思うので、チャレンジしてみてもいいと思います。
⑩:R
最後は「R」という言語です。
統計やデータ解析に特化したプログラミング言語で、公開当初は主に研究の分野などで利用されていましたが、現在では民間企業などでも導入が進んでいます。
また、Pythonと並んで機械学習などの分野でも利用されているので、近年注目を集めつつある言語です。
Rでできること
・機械学習
Rの代表的な事例
・NTT DATA(一部の商品)
なので、統計解析などに興味がある人にはおすすめの言語です。
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目的別おすすめのプログラミング言語
ここまで10種類のプログラミング言語について紹介してきましたが、最後に目的別におすすめのプログラミング言語を紹介します。
上のプログラミング言語の比較でもそれぞれさらっと書きましたが、より具体的に書くので、学習を始める際に参考にしてくださいね。
WebサイトやWebアプリを作りたい
WebサイトやWebアプリケーションを開発したいなら、PHPもしくはRubyをおすすめです。
どちらも初心者が扱いやすく、初めてプログラミング言語に触れるという方にも適しています。
ちなみにPHPは、Web制作に特化している言語で、案件数で言うとPHPの方が多いです。
また、画面側を作るには、フロントエンド開発言語のHTML/CSS、JavaScriptも必要なので、まずはフロントエンドの方から勉強した方がいいでしょう。
フロントエンド開発言語とPHPについては、それぞれ別記事で詳しく解説しているのでよかったらぜひ。
フロントエンド開発言語:HTML&CSS・JavaScriptとは?Webサイトを制作できるようになろう【初心者向け】
PHP:【初心者向け】PHPとは?基礎知識とPHPがプログラミング初心者におすすめな理由
IoT(組み込み系)を作りたい
IoT(組み込み系)によく使用される言語は、C、C++、Javaです。
特にC言語はほとんどの家電製品に使用されているので、おすすめです。
C言語もJavaも汎用性が高いので、習得できれば組み込み系だけでなく色々な案件に参画できるます。
データ解析をしたい
データ解析をしたいなら、PythonかR言語がおすすめです。
Pythonの方が、汎用性が高く人工知能開発などの影響で有名ではありますが、R言語はデータ分析に特化しているので、その分野においては比較的簡単にコードを書くことができます。
人工知能を開発したい(機械学習)
人工知能を開発したり機械学習やディープラーニングをしたい場合は、Python一択です。
Pythonは人工知能開発に特化したフレームワークも豊富にあるため、その道に進みたい方にはおすすめです。
また、Python自体は比較的習得難易度も低いので、初心者の方でも学習しやすい言語です。
ただ、人工知能開発には、高い数学知識が必要になってくるので、そのあたりの学習も必要になってくるでしょう。
システム開発をしたい
システム開発をしたいなら、C、C++、Javaがおすすめです。
そもそもその3つの言語が使用されることが多いです。
特にJavaは大規模開発に使用されることが多いので、習得できれば大企業のシステム開発案件に携われる可能性もあります。
スマホアプリを開発したい
iOSアプリの場合は、Swiftがおすすめです。
以前まではObjective-Cも使用されていましたが、近年はSwiftが主流になりつつあります。
Androidの場合は、JavaかKotlinがおすすめです。
Androidアプリ開発のみやりたいんだという方は、近年主流のKotlinが良いと思いますが、他にもやってみたいかもという方は、汎用性の高いJavaを学習するといいでしょう。
ゲーム開発をしたい
ゲーム開発をしたいなら、C#とUnityを学習しましょう。
Unityはプログラミング言語ではなくツールなのですが、ゲーム開発において便利なプラットフォームです。
Unityで使用する言語は、C#です。
ひとまず初心者におすすめの言語を学びたい
特に目的とかはないけど何かプログラミング言語を学習したいという方には、PHPがおすすめです。
上でも書きましたが、習得難易度も低いですし、案件数もたくさんあります。
詳しいことはPHPの記事に書いてるので見てみてくださいね。
まとめ
今回紹介した以外にも、プログラミング言語はたくさんあります。
目的に合わせてまずは何かしらのプログラミング言語に触れてみましょう。
というわけで今回は以上です。