論理的思考とは?身に付けるメリットと鍛える方法を徹底解説

 
悩んでいる人
論理的思考ってなに?
論理的思考力を身につけるとどんなメリットがあるの?
自分で鍛えることってできるの?方法も知りたい。


こういった疑問に答えます。

・論理的思考(ロジカルシンキング )とは?
・論理的思考力を身に付けるメリット4つ
・論理的思考ができない人の特徴
・論理的思考力を鍛える方法


近年、論理的思考(ロジカルシンキング )という言葉をよく聞くようになったと思いますが、論理的思考力は社会人にとって重要なスキルです。

論理的思考と聞くと、なんか難しいなと思う方もいると思いますが、意識さえすれば誰でも論理的に考えることができます。
そして身に付けてしまえば、ビジネスにおいて非常に役立つ思考力でもあります。
今回は、論理的思考力の身につけるメリットや鍛え方などを紹介していこうと思います。


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論理的思考(ロジカルシンキング )とは?


そもそも論理的とは、物事を体系的に整理したり、事実に基づいて筋道を立てて考えることです。
つまり論理的思考とは、論理に従って物事を考える思考法です。
ちなみにロジカルシンキング とも呼ばれます。


論理的思考の例

論理的思考の例を見てみましょう。
例えば、「夏風邪は長引きやすい」。
こういった説明だけでは「夏風邪」と「長引く」の関連性がわかりません。
なぜ夏風邪は長引くのか説明されていないので、納得できないですよね。

一方、論理的に説明すると以下のようになります。
夏場は、睡眠不足や暑さによって通常よりも体力や免疫力が落ちている。
→そうなると、お腹で増殖した夏の風邪のウイルスの排出が遅くなってしまう。
→排出が遅いために、風邪が長引いてしまう。


どうでしょう?
「夏風邪」と「長引く」の因果関係がわかってより納得しやすくなったと思います。

社会人になると、上司や部下、顧客に対して論理的に説明する機会がとても多くなります。
論理的思考力があれば、誰に対してもわかりやすく説明することができるので、納得してもらいやすくなります。
身に付けておいて損がない思考法です。


論理的思考力を身に付けるメリット4つ


論理的思考力を身に付けるメリットは、次の4つです。

①:問題解決能力の向上
②:プレゼン力や提案力の向上
③:情報の取捨選択能力の向上
④:コミュニケーション能力の向上


①:問題解決能力の向上


論理的思考力を身に付けると、なにかトラブルがあっても問題を細分化し整理して分析することでどうやって解決すれば良いかを考えることができます。

そして、客観的かつ論理的にトラブルの本質を把握することができるので、また同じような問題を起こしづらいです。
そういう意味で言うと、論理的思考力が高い人は人生において問題を抱えづらいです。


②:プレゼン力や提案力の向上


社会人になると、上司やクライアントにプレゼンをする機会が多くあります。
論理的思考力があると、筋道を立てて矛盾なく結論を出すことができるので、聞き手に対して説得力のある提案をすることができます。

つまり、上司にしても顧客にしても交渉相手に納得させることができるので、自分の提案が採用されやすくなります。


③:情報の取捨選択能力の向上


今の世の中では、何か調べようと思った時に検索エンジンで調べれば無料でさまざまな情報を手に入れることができます。
論理的思考力のある人は、そんなさまざまな情報の中から自分に必要な、問題における情報を選んで、その情報に基づいて筋道を立てて物事を考えることができます。

逆に論理的思考力が乏しい人は、不要な情報に気を取られて問題の本質を見失ったり、必要な情報を見逃してしまいやすくなります。
また、根拠のない話やいわゆるフェイクニュースに踊らされてしまうこともあります。


④:コミュニケーション能力の向上


論理的思考力があると、コミュニケーションが円滑になります。
相手の意見を理解する力や自分の意見を伝える力が高まるので、結果的に相手と自分の意見をすり合わせて適切な結論を導き出すことが可能です。

プレゼンテーションの時もそうですが、ビジネスだけでなく普段の対人関係でも、自分の考えを適切な言葉で正確に相手に伝えられることができるので、良好な人間関係を築くことができます。


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論理的思考ができない人の特徴


論理的思考ができない人の特徴ということですが、論理的でない人の説明は、説得力がなく納得してもらえないことが多いです。
その要因は、大きくざっくり3つに分けられます。
例を使って見てみましょう。

結論:私は〇〇をすべきだと思います。
根拠:なぜなら「〜」だからです。


Aさん:なぜなら何となくそう思ったからです。→無根拠
Bさん:なぜなら社長がそう言っていたからです。→他責
Cさん:なぜなら占いでそういう結果が出たからです。→不確実


3つの特徴とは、無根拠、他責、不確実です。
それぞれ細分化するともっとたくさんの特徴がありますが、とりあえず大きく分けるとこの3つです。


1. 無根拠


1つ目の特徴は、無根拠です。
結論に対する理由に正当な根拠がないと、聞き手は「どうしてそういう結論になるの?」と思ってしまいます。

例えばもしあなたが部下に何か提案をされた時に、「何となくそう思ったからです。」と言われてしまうと、「いやいやもう少しちゃんと考えよう」となると思います。
この、もう少しちゃんと考えるというのは、根拠を示せということですよね。

友達同士や家族同士の何気ない会話や特に意味を持たない会話で「何となく」というのは通用しなくはないですが、ビジネスでは一切通用しません。
基本的に、なぜそうなるのかを示すことで、内容に説得力を持たせ聞き手に納得してもらいやすくなるのです。


2. 他責


2つ目の特徴は、他責です。
上記の例では、「社長がそう言っていたから」と書きましたが、友達や有名人などの対人はもちろん、会社や環境など何にでも当てはめることができます。
他責とはつまり、責任を自分以外の人や状況などに求めることを言います。

ちなみに他責思考の人は、自分が楽であるとか傷つかないとかなどの心理的メリットから自分を守ろうとする傾向があります。
他責にすればその時は楽かもしれませんが、聞き手からすると自分自身の意見はないのか、この人は物事をちゃんと考えていないなどと不信感を持たれてしまいますし、何より本人が成長できないですよね。

なのでいくら有名な人や信頼できる人がそう言っていたとしても、なぜその人はそう言っていたのかを理解していなければ、単に地位のある人が言った結論を説明しただけでは説得力に欠けてしまいます。


3. 不確実


3つ目の特徴は、不確実です。1つ目の無根拠に近いです。
例に出した占いは、不確実以外のなにものでもないですよね。

現代は、VUCAの時代とも言われています。
Volatility(不安定)、Uncertainty(不確実)、Complexity(複雑)、Ambiguity(曖昧)の頭文字をとって、「VUCA(ブーカ)」という言葉で表現されていますが、昨今の社会状況はまさにこのような状況にあるとされています。

つまり、100%正しいとか絶対にこう言い切れるというようなことはないのです。
なので、基本はA案、ただXという事態が起きたらB案。などといったバックアッププランがあると説得力も安心感も増します。


論理的思考力を鍛える方法


最後に、論理的思考力を鍛える方法を紹介します。
先に言っておきますが、論理的な考え方は手に入れるスキルというよりは、どちらかというとどんな風に判断するかという判断の方法なので、やろうと思えば今すぐにでもできます。

なので、今回紹介する鍛え方(考え方)を意識すれば論理的思考はすぐにできるので、参考にしてみてくださいね。


1. 結論から先に話す


話しをする時は、まず結論から話しましょう。
「〇〇は××です。なぜなら△△だからです。」こう言った具合です。

よくあるのですが、例えば「りんご好き?」って聞いた時に、
「りんごはまじでうまいのよ。スーパー行くといつも買っちゃう。」
こういうような返答が返ってくるときがあります。
この返答でりんごが好きだということは伝わりますが、質問の答えにはなっていないですよね。
質問者はりんごが好きなのか嫌いなのかを知りたいわけですから、りんごがうまいとかどんくらいの頻度で買うのかを聞いているわけではありません。
なので、返答としては、好きなのか嫌いなのかをまず伝える必要があります。

この例は簡単なものでしたが、ビジネスにおいても上司に何か質問された時に結論を言わずにグダグダ話していて結局自分でも何言っているかわからなくなってしまうというような経験がをしたことがある人もいると思います。
質問にしても会話にしても、まず結論を述べてその後に理由を言うということに意識すると、聞き手のストレスもないですし自分自身の考えもよりまとまりやすくなります。


具体的な言葉を使って話す


何か説明をする時は、具体的な言葉を使って話すことを心がけましょう。
抽象的な言葉や曖昧な言葉は、人によって受け取り方も違いますし、誤解を招いてトラブルになってしまうこともあります。

曖昧な言葉、抽象的な言葉とは、「だいたい」、「大きめ」、「できるだけ」、「結構」、「かなり」、「遅め」などなどです。
例えば、ビジネスシーンでよくありますが、「できるだけ早めに提出します」より「明日の昼12時までに提出します」と言った方が、相手も安心できます。
他には、「最寄駅からだいぶ歩きます」より「横浜駅から30分ほど歩きます」の方が具体的ですよね。

情報を発信する側も受け取る側もすべての人が共通の認識を持てるようにするために、具体的な言葉を使うように意識しましょう。


「なぜ?」を考える


どんな事柄にも、「なぜ?」を考えるようにしましょう。
結論から先に話すと言いましたが、あくまでも根拠とセットです。
いくら結論を話しても理由がなければ説得力はありません。

例えば、「新サービス「ネクスト」の企画書は提出しないことにしました」と上司に報告したとします。
上司はあなたに必ず、「なぜ?」と聞いてきます。
そこで理由を述べます。
・利益が出ないからです
・前にも似たようなサービスがあったからです
・あまり良い案ではないからです

さて、これだとまだ質問が飛んできそうですよね。
・なぜ利益が出ないと思うの?
・前に似たようなサービスがあると何でダメなの?
・なんで良い案じゃないの?

こういう感じです。
これらのことを自分の言葉で相手が納得できるように説明するためには、報告する前に自分でなぜ企画書を提出しないことにしたのかを掘り下げて考える必要があります。

結論を先に伝えることで、ゴールは明確になります。
次は、結論にたどり着くまでの説明が必要です。
なぜその結論にいたったのか、その理由を深掘りする必要があります。

そのためにも、常に「なぜ?」「どうして?」を考えることで、因果関係を把握しやすくなるのです。


ロジックツリーを書いてみる


「なぜ?」を繰り返し考えていると、頭の中でまとめられなくなってしまうこともあります。
そんな時は、紙にロジックツリーを書いてみましょう。
ロジックツリーとは、物事をツリー状に分解し思考を整理するための問題解決手法のツールです。
結論をもとになぜを深堀りし、それを細分化してツリー状にすることで全体を把握でき、1つの問題に対して多くの視点から解決策を探ることができます。
行き詰まったら、紙に書いて整理してみるのも良いでしょう。


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まとめ


さて、論理的思考についてお話ししましたが、論理的思考は意識さえすれば誰でも今すぐに実践することができます。
そして、普段の会話もそうですが、特にビジネスにおいて非常に役立つ思考法です。

ぜひ論理的に考えて発言するということに意識してみてくださいね。
というわけで今回は以上です。

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