こういった疑問に答えます。
・大手企業にIT転職するメリット、デメリット
・中小企業にIT転職するメリット、デメリット
・ベンチャー企業にIT転職するメリット、デメリット
・IT転職するならおすすめはどれ?
・おすすめの転職サイト・エージェント3選
こんにちは、あゆりです。
IT企業に限らずですが、就職や転職をしようと考えた時、わりと大手企業か中小企業、あるいはベンチャー企業にしようか迷うことあると思います。
今回は、それぞれのメリット・デメリットをIT転職という目線で紹介したいと思います。
大手企業と中小企業とベンチャー企業の違い
現在日本には、約400万社の企業が存在していますが、いわゆる大手企業と呼ばれる企業の割合は「0.3%」、対して中小企業(ベンチャー企業含む)の割合は「99.7%」です。
世の中のほとんどの企業が、中小企業であることがわかります。
というわけでまずは、大手企業と中小企業、ベンチャー企業の違いを見てみましょう。
特徴から向いている人、身につくスキルなどを紹介しますね。
大手企業とは?
よく、「大手企業」や「大企業」と呼ばれる企業があると思いますが、実は明確な定義はなく、また法律上で決められているわけでもありません。
その代わり、「中小企業基本法」という法律があり、そこに定められている中小企業の規模を超えた企業を、大手企業を呼びます。
あくまで、”一般的に”です。
大手企業で身につくスキル
大手企業では、従業員の数もそうですが、大規模な事業を行っていることも多いので、その分関係者も多くなります。
そうした中で、基本的な社会人マナーだけでなく、高度な接待術や気配り術も身につきます。
また、チームで協働することも多いので、チームワークに欠かせないコミュニケーション力や調整力、さらにはリーダーなどの役職につけば計画的に仕事を進めていけるようにしたり、メンバーの管理などといったマネジメントスキルも身につきます。
その他にも、大手企業では社内の承認を得るにしても顧客への提案をするにしても、頻繁に資料作成をしたりプレゼンを行う必要があります。
なので、資料作成力やプレゼンテーション力も身につきやすいです。
大手企業に向いている人
大手企業に向いている人は、次の3つです。
・協調性があり組織的に動ける人
・言われたこと、与えられた仕事をしっかりこなせる人
それぞれ簡単に説明しますね。
①安定した給料が欲しい人
もちろん大手にしても中小・ベンチャーにしても絶対はないですが、ベンチャーなどに比べると、比較的に安定した給料をもらえます。
ベンチャーなどは、実力主義な面が大きいため、仕事次第では給料が減ってしまうこともあります。
②協調性があり組織的に動ける人
大手企業の場合、関わる人の数も多いです。
なので、コミュニケーション力や協調性があり、個人ではなく団体という広い目線で物事を考えてゴールに向かえる人は、大手企業に向いていると思います。
③言われたこと、与えられた仕事をしっかりこなせる人
大手企業は、どちらかというと個人で仕事をとるのではなく、上司からの指示を元に仕事を進めます。
なので、能動的ではなく受動的に仕事もらい、その中で結果を残したいという人は向いています。
中小企業とは?
日本のほとんどの企業が中小企業であるわけですが、中小企業とはそのままの意味で、「中規模」あるいは「小規模」の企業ですね。
この中小企業というのは、「中小企業基本法」という法律によって明確に定義がされています。
細かい内容は、ここでは特に必要のない情報なので割愛しますが、基本的には資本の金額や従業員の数によって決まります。
中小企業で身につくスキル
中小企業は、大手企業に比べて経営者との距離が近いです。
そのため、経営の視点やノウハウが身に付きやすいです。
また、早いうちから仕事を任せられる場合も多いので、裁量権を持てます。
そのため、判断力や決断力も身につきます。
中小企業に向いている人
中小企業に向いている人は、次の3つです。
・色々な業務に携わり、スキルアップしたい人
・できるだけ転勤したくない人
それぞれ簡単に説明しますね。
①ある程度自分の能力に応じた仕事をしたい人
中小企業は、大手に比べると能力や結果に応じて出世が決まりやすい特徴があります。
実力をつけて「より裁量のある仕事がしたい」や「高いポジションで多くの給料をもらいたい」と考えている人には向いています。
②色々な業務に携わり、スキルアップしたい人
中小企業では、幅広い業務に携わることが多いです。
なので、早いうちから色々経験してスキルアップしたいという方には向いています。
③できるだけ転勤したくない人
中小企業は、大手企業に比べて支社なども少ないため、転勤する可能性も低いです。
自分が好きな場所でずっと働きたい人や家族がいるからなるべく転勤したくないよって人には向いていますね。
ベンチャー企業とは?
ベンチャー企業には、明確な定義がありません。
ただ一般的にベンチャー企業とは、新しい技術やアイディア、高度な知識などをもとに、大企業では実施しにくい創造的で革新的な事業・サービス・ビジネスを展開するスモールビジネスを指します。
基本的にベンチャー企業は、小規模あるいは中規模であることが多いので、定義上で言えば「中小企業」の中に入ります。
ベンチャー企業で身につくスキル
ベンチャー企業では、「自発性」が求められるため、自分の頭で考え、行動を起こす習慣、積極的に意見を述べる自己発信力が身に付きます。
また、一人に任せらる範囲も多いので、企画力や提案力、推進力、スケジュール管理能力も磨けます。
また中小企業と同じで、大手企業に比べて経営者との距離が近いです。
そのため、経営の視点やノウハウが身に付きやすいです。
ベンチャー企業に向いている人
ベンチャー企業に向いている人は、次の3つです。
・早いうちから色々な経験をしてスキルアップしたい人
・能動的に学んだり仕事ができる人
それぞれ簡単に説明しますね。
①変化や刺激が大好きな人
ベンチャー企業では、事業を伸ばすためにスピード感を持って様々な業務をする必要があります。
なので、日々新しいことにチャレンジできる環境ではあるので、変化や刺激を好む人には向いています。
②早いうちから色々な経験をしてスキルアップしたい人
ベンチャー企業では、早い段階から色々な業務に携わるチャンスがあります。
なので、様々なスキルを習得して経験を積んでいきたい人には向いています。
③能動的に学んだり仕事ができる人
ベンチャー企業は、何より主体性が求められます。
そのため能動的に仕事を探したり、わからないことがあれば自ら学ぶことができる人には向いています。
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大手企業にIT転職するメリット、デメリット
まずは、大手企業にIT転職する場合のメリット・デメリットを紹介します。
大手企業のデメリット3つ
大手企業のデメリットは、次の3つです。
②:成果が給料に反映されにくい
③:フルスタックエンジニアになりにくい
一つずつ見ていきます。
①:与えられる裁量が狭い
大手企業の場合、大量の人材を抱えていて、尚且つ受注するプロジェクトの規模が大きいです。
なので、分業制となり基本的には決められた業務範囲でしか仕事ができません。
やりたい業務があっても、中小やベンチャーに比べて自由度が低いので、やりがいを感じづらいかもしれないです。
②:成果が給料に反映されにくい
企業にもよりますが、大手企業の場合、実力主義より年功序列の評価制度の企業もまだまだ多いので、結果を残してもすぐに給料に反映されることはあまりないです。
また、先輩や上司がたくさんいるので、どれほど優秀で結果を残しても、役職を与えられるまでの道のりがとても長いです。
③:フルスタックエンジニアになりにくい
フルスタックエンジニアとは、簡単にいうと一人でなんでもできるエンジニアです。
大手企業の場合、マネジメントが主な業務となるので、プログラミングなどのいわゆる下流工程は下請け会社に発注することが多いです。
そのため、プログラミングをやる機会はどちらかというと少ないです。
エンジニアやプログラマーとしてIT転職したい人には、この点はデメリットとなるでしょう。
大手企業のメリット5つ
大手企業のメリットは、次の5つです。
②:社内制度や福利厚生が充実
③:研修制度がしっかりしている
④:上流工程に携われる
⑤:大規模プロジェクトに携われることもある
一つずつ見ていきましょう。
①:同期が多い
大手企業の場合、一緒に働く同期がとても多いです。
悩みがあったり、困ったときに一人で抱え込まずに相談したり励まし合うこともできます。
また、同期の活躍に刺激を受け、良きライバルとして高め合えるのもいいですよね。
②:社内制度や福利厚生が充実
大手企業は、中小企業に比べて比較的に社内制度や福利厚生が充実しています。
社会的なイメージや立場上、パワハラやセクハラに対する相談機関が整っていたりと、意識そのものが高い水準であるところが多いです。
また、産休や育休が取れることや新人のうちから有給が取れること、退職金があることなどが挙げられます。
③:研修制度がしっかりしている
大手企業の場合、教育を担当する専門部署があったりと、スキルアップのための研修が充実しています。
プログラミングなどの専門的な分野は、未経験の方でもしっかり研修してくれる場合が多いため安心です。
④:プロジェクトの上流工程に携われる
大手IT企業の場合、様々な企業から開発の依頼があります。
基本的に大手では一次請け(直請け)のところが多いので、上流工程から携わることができます。
上流工程とは、システム開発・設計において最初に行う初期の段階のことで、主に含まれるのは、要件定義や設計、見積もり作成などの工程です。
プロジェクトの立案から携われるので、やりがいも感じやすいです。
⑤:大規模プロジェクトに携われることもある
資金力・人員力からしても、大手企業は大規模プロジェクトの一次請け(直請け)となることが多いです。
経験を積むことで、キャリアアップにも繋がります。
中小企業にIT転職するメリット、デメリット
次に、中小企業にIT転職する場合のメリット・デメリットを紹介します。
中小企業のデメリット3つ
中小企業のデメリットは、次の3つです。
②:人手に余裕がなく残業が多い
③:大手に比べて低賃金
一つずつ見ていきましょう。
①:教育制度や福利厚生が不十分
大手企業に比べると、やはり福利厚生や教育制度は不十分です。
病気や怪我をした場合、大手であれば独自の福利厚生により休養中に生活に困ることはほとんどないですが、中小企業の場合は公的な社会保障制度しか頼りにできないことが多々あります。
また、教育制度に関しては、大手の場合専門的な教育部署があり研修が充実していることが多いですが、中小企業の場合はOJT中心で先輩や同僚と一緒になって仕事をしながら学んでいくというスタイルになります。
②:人手に余裕がなく残業が多い
中小企業は人員に余裕がない場合が多いため、忙しい時期は休暇が取りづらいこともあります。
最近では、残業時間の制限や減少、有給取得の推奨などの労働環境の改善に努めるIT中小企業が増えていますが、中にはいわゆるブラック企業と呼ばれる会社もあり長時間の残業を強いられることもあるので、企業研究は欠かさないようにましょう。
③:大手に比べて低賃金
給料に関しては会社によって違うので一概には言えませんが、中小企業は大手に比べて経営面で不安定なため賃金が安い傾向があります。
ただ、プログラマーやエンジニアなどの専門職は、実力があれば大手よりももらえる会社もあります。
中小企業のメリット5つ
中小企業のメリットは、次の5つです。
②:早いスピードで成長できる
③:実力主義
④:経営者との距離が近い
⑤:会社自体の自由度が高い
一つずつ見ていきましょう。
①:仕事の裁量権が大きい
大手企業と比較すると、社員数が少ない中小企業では、社員一人一人が幅広い業務をこなすことになります。
各現場で判断を行う場合も多いので、責任感なども増しますし、成長にも繋がります。
②:早いスピードで成長できる
幅広い業務に携われる他、新卒や若手でも中心的な業務を経験できることも多いです。
なので、必然的にIT関連の知識やシステム開発の流れも理解でき、スキルアップにも繋がります。
③:実力主義
大手企業に比べて人員が少ないことから、一人の成果が業績に直結することが多く、実力主義的なところがあります。
学歴や年齢に関係なく、自分の頑張り次第で評価され給料も上がっていきます。
プログラマーやエンジニアなどの専門職は特に実力主義な面が大きいため、評価されれば新しい仕事を任せられ、どんどんスキルや経験を積んでいくことができます。
④:経営者との距離が近い
会社が小さければ小さいほど、経営者との距離は近くなります。
自分が担当する業務以外にも、より組織の根幹に近い仕事をすることができるので、収益の軸となるビジネスモデルの理解も深めることができます。
経営者から直々に指導してもらえるのは、とても貴重ですしメリットでしかないです。
⑤:会社自体の自由度が高い
中小企業は、わりと自由度が高く風通しが良い会社が多いです。
服装などもスーツでなくて良かったり、フレックスタイム制を導入している会社も少なくありません。
経営者や上司との距離が近いため、相談事もしやすい環境である場合が多いです。
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ベンチャー企業にIT転職するメリット、デメリット
最後は、ベンチャー企業にIT転職する場合のメリット・デメリットを紹介します。
ベンチャー企業のデメリット3つ
ベンチャー企業のデメリットは、次の3つです。
②:制度がしっかりしていない
③:人手不足のため業務量が多くなる
一つずつ見ていきましょう。
①:経営基盤が不安定
ベンチャー企業の1番のデメリットとして挙げられるのが、経営基盤の不安定さです。
大手企業が新しい事業としてベンチャービジネスを始める場合はまだいいですが、多くは新規に創設された会社であったり、中小企業で新規事業として立ち上げたりします。
新規に創設された会社の95%が10年以内に倒産すると言われているほどで、ベンチャー企業の厳しさがわかると思います。
資金に余裕がなかったりなどから倒産する可能性もあり、そうなると失業ということになりますので、デメリットと言えます。
②:制度がしっかりしていない
ベンチャー企業の場合、新しい企業が多いために、社内制度や研修制度、福利厚生、給与制度などにおいて、制度が整っていない場合が多いです。
特に、研修制度にかけるコスト・ノウハウが少なく、また新人を0から教育するための時間にも余裕がないため、自ら学び、主体的に動ける人でないと、ベンチャー企業で働くのは難しいと思います。
③:人手不足のため業務量が多くなる
ベンチャー企業は比較的会社も小さく、人件費の問題などもあるので、人手不足であることが多いです。
もちろん企業にもよりますが、人手不足の理由から能力以上の業務を任されることがあり、その上勤務時間が長くなる可能性もあります。
ベンチャー企業のメリット5つ
ベンチャー企業のメリットは、次の5つです。
②:成果次第で給与が大幅に上がり昇進が早い
③:企業の成長を実感できる
④:多くの経験を積めて成長できるチャンスが多い
⑤:経営陣と距離が近く、直接意見を言いやすい
一つずつ見ていきましょう。
①:仕事の裁量権が大きい
中小企業のメリットでも書きましたが、大手企業と比較すると、社員数が少ないベンチャー企業では、社員一人一人が幅広い業務をこなすことになります。
各現場で判断を行う場合も多いので、成長にも繋がります。
また、特にベンチャー企業では、新卒であろうが女性であろうが、意見や考えに対して価値のあるものだと見なされば採用されれます。
②:成果次第で給与が大幅に上がり昇進が早い
ベンチャー企業は、特に能力・実力主義の面が大きいです。
年齢や社歴、性別に関係なく能力を重視した評価制度を取っている企業が多いです。
つまり働いて結果を出せば出すほど、どんどん昇進・昇給アップも望めるということです。
やりがいを感じれますよね。
③:企業の成長を実感できる
ベンチャー企業は、始めたばっかりでは経営基盤など不安定ですが、いったんビジネスが軌道に乗り始めると瞬く間にそのステージを駆け上がっていきます。
このように企業が成長していく姿を見れるのは、なかなか経験できることではありません。
そして自分自身が頑張った仕事によって、日々企業が成長していく様子を肌で感じることができるのは、モチベーションにもなります。
④:多くの経験を積めて成長できるチャンスが多い
ベンチャー企業では、自分が担当する業務量も多く、常に責任やスピード感が求められます。
企業が設立してまだ間もないことが多いため、何をするにしても日々トライ&エラーの繰り返しです。
実践的な経験を積めて、幅広いスキルや能力が付きますし、対応力や問題解決能力も養われます。
だからこそ、大幅な成長ができること間違いなしです。
⑤:経営陣と距離が近く、直接意見を言いやすい
ベンチャー企業は、社長や経営陣と非常に距離が近いです。
社員数も少なく事業規模も小さいので、社長や経営陣に直接意見を言いやすいですし、会社自体も良いものはどんどん取り入れようとする場合が多いので、意見を聞き入れてもらいやすいです。
また、経営者の視点・思考を学ぶことができることは、貴重な経験になると思います。
IT転職するならおすすめはどれ?
「IT転職するなら、結局のところ大手企業、中小企業、ベンチャー企業」どれがいいのか?
正直、こればっかりは答えられません。
なぜなら、本当に人ぞれぞれだからです。
そしてどれもメリットとデメリットがあります。
自分の理想の働き方や、何が譲れないのかを考えてIT転職する企業を決める必要があります。
ただ、私自身の経験をお話しすると、IT就職する際に中小企業・ベンチャー企業に絞って就活をし、結果ITベンチャー企業に就職しました。
やはり、社長との距離は近く(実は「社長」と呼んだ事ありません・・嫌がるので・・笑)、業務以外のマネジメントのことやビジネスについて学べたり、何か困ったときは相談もしやすいですし、非常に良い環境だなと思います。
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おすすめの転職サイト・エージェント3選
最後に、IT転職に強いおすすめの転職サイト・エージェントを紹介します。
登録は無料なので、ひとまず登録して色々な企業の情報を見てみるのもいいと思います。
登録すべき転職サイトは、次の3つです。
- リクルートエージェント:転職支援実績No.1の転職サイト
- マイナビエージェント:大手で定番の転職サイト
- doda(デューダ):IT系に強い転職サイト
リクルートエージェントとマイナビエージェントは、有名すぎるので知らない人はほとんどいないと思います。
大手企業から中小企業、ベンチャー企業まで幅広く大量の求人情報があります。
dodaも有名なので知っている人もたくさんいると思いますが、こちらは有望なスタートアップ企業やベンチャー企業の求人が多いです。
非公開求人などもたくさんあります。
基本的にサイトやエージェントによって持っている求人は違うので、3つほど登録していろいろ見てみましょう。
ひとまずこの3つに登録すればいいと思いますよ。
まとめ
いかがだったでしょうか?
ぜひこの記事を参考にしていただいて、自分に合った企業を見つけてくださいね。
というわけで今回は以上です。